[ 剣道 ] 力を抜く

(書きかけ)

どもたちが打ち込んでいる様子を見ていて,すごいと感心する点は,力が入っていない点です。竹刀を構えているとき,振り上げるとき,打ち込むとき,ちからが入っている様子がありません。

一方,成人が打ち込んでいる様子を見ていると,肩に力が入っていることがよくわかります。肩に力が入っていると,肩があまり動きませんし,肩が動かないと肘が動かないように思います。肩をしっかり動かして,おおきくふりかぶって,振り下ろすと美しく見えるように思います。肩をしっかり動かして,力を必要以上にいれずに肩をしっかり動かす。一体,どうすればそのようなことができるのでしょう。そうそのままやればいいじゃないか。そう,そのまま,頭でわかっているとおりにやればいい。けれども,それができていない。できているかどうかもわからない。

一体,どうすれば,子どもたちのように力を抜いて打つことができるのでしょう。私自身,自分が打ち込んでいるときの映像をみてみると,そのあまりのぎこちなさに目をそむけてしまいそうになります。背中が丸まっていて,前傾姿勢になっていて,打とう打とうと体全体にちからがはいっている。打ち込みのときだけではなく,昨日 (02/23/14) などは形の稽古をしているときにも力が入りすぎていると指導を受けました。そこまで力がはいっているようにみえるのかとがっかりしました。

力を入れている意識はないのですが,もちろん必要以上にという意味でですが,他者からは力がはいっているようにみえるようです。これはそう見えるだけではなく,たぶん,本当に力がはいっているのでしょう。そうでなければ,力がはいっているようにみえるはずがありません。問題は,自分は力を抜いているつもりなのに,ひとからみると力がすごくはいっているという点です。自分ではまったく気づいていないという点が大問題です。それに気づく,あるいはそれを指摘していただくというのはたいへんありがたいことです。

なぜ,脱力できないのか。少なくとも3つ考えることができます。

仮説1:非力説。力がはいっているのはもっている力を目一杯使っているようにみえるため。非力なため竹刀をもつ,竹刀をふりあげる,そして振り下ろすという動作をもっている力を目一杯使わないとしとおすことができない。そのため,力がはいっているようにみえるのではないか。

仮説2:発声説。やーっと大きな声を出すようにしていますが,大きな声を出すと上半身特に,両腕に力が入るのがわかります。他のひとの発声の様子をみていると,発声すると顔面が前に出る場合があり,その場合,背中が曲がっています。発声の仕方がまちがっていると,よけいな力が入ったりするのではないか。わたしが妙に力んでいるのは発声の仕方に問題があるのではないか。

仮説3:未経験説:力がはいっていない状態とはどういう状態か理解していないために,力を抜けと言われても,どうしていいかわからないのではないか。

仮説2の発声説は声を出しているときに,確かに力んでいるという自覚があります。しかしながら,声を出さないわけにはいかないので,ここは意識的に声を出しているときは,下腹部に力を入れるなど,力を入れる部分を腕や上半身以外のところにもっていくようしてみたいと思います。

仮説3はたいへん興味ふかい考え方です。たしかしにわたしはあまり脱力している感覚がなく,気づくと奥歯をぎゅっと噛みしめていることが多いです。背中も痛くなりますし。普段から脱力を意識して,できるだけ力を入れないで生活してみることが必要だと思っています。脱力している状態を十分に知らない限り,脱力などできない。それはそうだと思います。

最後の仮説1ですが,これも十分ありうることです。剣道を再開してまだ2ヶ月しかたっていません。おそらく,剣道をするための筋力が十分な状態に戻っていないのでしょう。なにしろ,30年近くしていないわけですから,剣道をするための筋力などもうなにものこっていないと考えたほうがよいでしょう。最初は体幹を鍛える運動をしてみます。

上の3つそれぞれを意識しながら,何ヶ月かあるいは何年か剣道を続けているといつか脱力した状態になっているのではと期待しています。